2023年1月19日 NHK「あしたが変わるトリセツショー」で放送された、「かゆみのトリセツ」をご紹介します。
今回は「正しい保湿術!冬の乾燥に負けないかゆみ撃退法」!
冬は空気が乾燥し肌のかゆみに悩む人の数が激増!対策の一つとして有効なのが保湿剤ですが、塗っているのにかゆみが治まらないという人も。保湿剤の塗り方には“正しい方法”があり、自己流で塗っている人はかゆみを感じやすい「かゆみ敏感体質」に変わってしまうかもしれません。そこで皮膚科医もすすめる、お肌に浸透し水分量をアップさせる保湿剤の塗り方「3T塗り」を紹介!ぜひ参考にしてみてください!
乾燥すると肌がかゆくなる理由とは?
冬になると乾燥して肌がかゆい。そんな悩みの大きな原因の一つが、皮膚の「かゆみ神経」が伸びてしまうこと。皮膚の表面近くまでかゆみ神経が伸びてしまうことで、わずかな刺激でもかゆみを感じやすい状態になってしまいます。
かゆみ神経はなぜ伸びる?
皮膚は表面から表皮、その下にある真皮に分かれています。かゆみ神経があるのは通常、真皮の層まで。そもそも、かゆみ神経には伸びようとする性質があります。敏感になることで、虫などの異物を排除しやすくし、体を守るためだと考えられています。その伸びを抑えてくれているのがセマフォリン3Aというたんぱく質。
しかし、乾燥により皮膚から水分とカルシウムイオンが抜け出すとセマフォリン3Aは生み出されなくなります。その結果、かゆみ神経が伸びてしまうんです。
皮膚は摩擦に弱い!
さらなる悪循環を招くのが、皮膚をかきむしること。皮膚をバリアーのように覆う角層は摩擦にとても弱いんです。
摩擦により、角層がしわくちゃになってしまうと、水分とカルシウムイオンがさらに減り、セマフォリン3Aもますます減少。さらにかゆみを感じやすい状態になってしまいます。
※かゆみの原因とメカニズムは多くあります。すべてのかゆみの原因が神経の伸びによるものではありません。
かゆみ神経の伸びを抑える!最強の保湿法「3T塗り」
かゆみ神経の伸びを抑える方法こそ保湿!今回オススメする保湿の方法が3T塗りです。
Point ポイントは3つのT
①量はTappuri(たっぷり)
②塗り方はThirty(30回)
③頻度はTwice(2回)
3T塗りの詳しいやり方
やり方① 量はたっぷり
目安となるのは、人さし指の第一関節までの量。専門的には1FTU(Finger Tip Unit)と呼ばれています。この量が、手のひら2枚分の面積に塗る適量。
塗ると、ティッシュが貼り付くくらいになるはずです。手のひら2枚分の面積は、おおむね腕のひじから先の部分と同じくらい。
▼体の各部位に対する塗る量の目安はこちら
出典:トリセツショー
やり方② 塗り方は30回塗り伸ばす
塗り伸ばす回数の目安となるのは30回。皮膚は摩擦に弱いので、ゆっくり優しく塗り伸ばしましょう。
やり方③ 頻度は1日2回!
オススメは朝と夜。着替えの時や入浴後など、肌を露出した際についでに塗ると、面倒くささが少し軽減!洗面所やベッド脇など目に付くところに保湿剤を置いて、塗り忘れを防止するのもオススメです!
3T塗りのパワーとは?
塗りムラが減少!
保湿剤を「たっぷり・30回」塗ってもらうと、ふだんの塗り方に比べて塗りムラが減少!
保湿剤が深く浸透!
番組で行った実験では30回塗り伸ばすことで、保湿剤が約3倍深く浸透することが分かりました。
まとめ
最後までお読みいただき、ありがとうございました。ぜひ参考にしてみてくださいね!
[放 送] NHK総合 毎週 木曜 午後7時57分
【司会】石原さとみ
【ゲスト】土田晃之,ゆうちゃみ
【声】濱田マリ,峯田茉優
【語り】山路和弘
[番組内容] MC石原さとみがお届けする新・生活科学情報エンターテインメント番組!
食・健康・生活、あらゆるテーマを、最新科学と大実験・大調査をもとに解き明かし、真のお役立ち情報満載の「トリセツ」にしてご紹介!